国の方針は「在宅医療」!『2025年問題』をどう乗り切るか?その先にある『2040年問題』はどうなる?
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社会問題など
2018年は、6年に一度の医療報酬と介護報酬の同時改定がありますが、
相変わらず問題は山積しています。
世界最高水準の平均寿命を誇り、高齢化率27%(4人に1人以上が、65歳以上)
という世界最高の高齢化率である日本では、人生100年時代といわれる「超高齢社会」が到来し、
病院のベッドが足りなくなってきています。
そして今、最も大きな課題とされているのが『2025年問題』。
戦後の1947~1949年に生まれた人たちは「団塊世代」と呼ばれ、
2025年にすべて75歳以上になりますが、その数は約650万人。
75歳以上になると、さまざまな病気の罹患率が上がるため、
75歳以上の人口が増えるということは、医療費や介護費が増えることを意味しています。
もちろん、費用の問題だけでなく、介護施設や介護職員の不足など
さらに深刻な事態になることが予想されます。
ということで、国はこれまで以上に「在宅医療」を推進することになりました。
つまり、病気やケガをしても安易に入院せずに自宅で頑張りましょう、ということ。
さらにこれには、「死に場所」も病院ではなく自宅にしましょう、ということも含まれています。
確かにデータをみると、日本人の死に場所として最も多いのが病院(74%)で、
自宅はわずか13%。
なぜ、こんな数値になるのか・・・・・?
後述しますが、死にゆく本人は病院で死ぬことをあまり希望してはいません。
誤解を恐れずにいうと、原因は「家族」です。
家族としては、いくら高齢とはいえ、自分の親が目の前で瀕死の状態なのに、
病院にも連れていかず何もせず死を待つということに耐えられない、
あるいは兄弟や親戚を前に罪悪感がある・・・などなどさまざまな事情と理由はあると思いますが、
とりあえず病院に搬送となるのです。
当然、今後は病院のベッドが足りなくなりますが、国はベッド数は増やさず、
「自宅での看取り」を増やそうという方針です。
これは、増大しつづける医療費の削減が目的であり、決して悪いことではありません。
毎年毎年、無駄な医療費が莫大に使われているからです。
実際に、「終活(死と向き合い、最後まで自分 らしい人生を送るための準備)」
というものが国民に注目されはじめ、延命治療をしない「自然死」志向が高まり、
「自宅で最期を迎えたい」と希望している人の割合が55%という調査結果があるのも事実。
家族はこのような実情を理解し、本人の意思の確認と尊重するための心の準備が必要です。
国や医療従事者は、そのような社会の流れに合った医療・介護制度を確立し、
適切に運営していくことが望まれます。
適切な運営とは、不必要な社会的入院や施設入所をなくし、
医療や介護を本当に必要とする人たちに提供することです。
2040年には、「団塊ジュニア世代」が65歳以上の高齢者に・・・。
人口の高齢化にはまだまだ先がありますから、長期的な展望が必要です!
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