スウェーデンの名門サーブが破産!今後の提携先は?
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最終更新日:2014/09/04
クルマ、趣味など
スウェーデンの名門自動車メーカーであるサーブ(SAAB)が破産したというショッキングなニュース。
とはいえ、サーブの破産はこれが初めてではありません。
サーブといえば、一見してサーブとわかるその個性的なフォルムがファンを魅了していました。
特にサーブ・カブリオレなど何ともいえない味を醸し出していますよね。
個性的なクルマといえば、同じスウェーデンの名門であるボルボ。
日本ではかなりの人気車ですが、一方のサーブはほとんど見かけません。
そこで、サーブの販売台数をみると、ものすごい低迷ぶりがわかります。
2000年 2825台、2001年 2129台、 2002年 1149台、2003年 782台、2004年 869台、
2005年 556台、2006年 430台、2007年 343台、2008年 237台、2009年 184台、2010年 63台。
まさに風前の灯といったところ。
今回、破産を申請したのは、現在のサーブの親会社、ナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデン(NEVS)社。
同社は、サーブが電気自動車メーカーとして生まれ変わることを念頭に買収したものの、結局はうまくいかなかったようですね。
現在、自動車大手2社と出資について交渉中とのことですが、果たしてその2社とはどこなのでしょうか?日本のメーカーではなさそうですが・・・・・。
しかし、サーブの歴史を振り返ると、かなりの紆余曲折がありますね。
サーブ(SAAB)は、もともと航空機・軍需品メーカーでしたが、1947年に自動車部門として設立されました。
1990年にアメリカGM社の出資を受け、2000年にはGMの完全子会社となりました。
経営悪化により2010年にオランダのスパイカー・カーズの傘下となりますが、2011年2月にはアメリカ投資会社ノースストリートキャピタルに売却。
その後も業績低迷は続き、2011年に1回目の破産。
2012年には、中国と日本の企業連合体「ナショナル・エレクトリック・ビーグル・スウェーデン社(NEVS)」がサーブを買収。
そして、今回の破産。
日本での歴史を振り返ると、西武自動車販売(セゾングループ)により輸入されていましたが、1992年に輸入販売権をサーブ・ジャパンに委譲。
このときの委譲理由は、サーブ販売の低迷によって納車前点検整備などの過大な負担があったといわれていますが、これについては納得できるところがあります。
というのも、私の友人が1995年頃にサーブの中古車を購入しましたが、あまりに故障が多く、購入後の1年間のうち半年以上は修理のためにディーラーに預けているという悲惨な状況でした。
さらに1992年には、ミツワ自動車が輸入権を取得してサーブ・ジャパンと共同で日本での販売を行い、その後、一時的に日本ゼネラルモーターズが輸入しますが、それも1997年にはヤナセに変更になりました。
2002年、再び日本ゼネラルモーターズが輸入者となりますが、2010年にはピーシーアイ株式会社が正規輸入権を取得。しかし2011年のサーブ・オートモービルの破産申請により日本国内における契約は解除・・・・・。
まさに激動の自動車メーカーといっていいでしょう。
今後、自動車大手メーカーとの提携により復活予定のサーブですが、誰がみてもサーブとわかる独自の路線を維持しつつ、最新の機能を併せ持ったクルマとして生まれ変わることを期待したいものです。
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