坐骨神経痛は喫煙関連疾患!過去の喫煙者でも発症リスクが増大?
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美容、健康、その他
『喫煙は坐骨神経痛と腰部神経根痛の発症リスクを高める可能性がある!』
これは、フィンランドの研究グループが発表したものです。
喫煙により発症のリスクが増大すると考えられる疾患を
『喫煙関連疾患』
と呼んでいます。
喫煙関連疾患には
癌(喉頭癌や肺癌など)
呼吸器疾患(慢性気管支炎や喘息など)
循嫌器疾患(狭心症や心筋梗塞など)
消化器疾患(胃・十二指腸潰瘍など)
精神疾患(ニコチン依存症など)
産婚人科疾患(早産・流産など)
代謝疾患(糖尿病など)
神経疾患(脳梗塞やパーキンソン病など)
歯料疾患
などがあります。
ところが、整形外科分野の坐骨神経痛に対する喫煙の影響は、これまでよくわかっていませんでした。
ちなみに、「坐骨神経痛」や「腰部神経根痛」というのは病名ではなく、
単なる症状名(例えば「腹痛」と同じ)です。
坐骨神経は、背骨(腰椎)から出て、お尻の筋肉の間を貫けて太ももの後面を下降し、
ふくらはぎを通って足部まで分布していますが、この神経の通り道が痛むのが「坐骨神経痛」です。
一方、神経根は、背骨の中を通る脊髄という神経の束から1対ずつ背骨の左右に分かれて出ているもので、
その神経の根元の部分が痛むのが(腰部)神経根痛といいます。
これらの痛みを引き起こす原因としては、
腰椎椎間板ヘルニア
腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症
腰椎分離・すべり症
などさまざまです。
フィンランドの研究グループは、
臨床的に確認された坐骨神経痛と腰部神経根痛への喫煙の影響を検討した結果、
「現喫煙者は非喫煙者と比べ、坐骨神経痛および腰部神経根痛の発症リスクが有意に高かった(男女差なし)」
ことが判明しました。
さらに、「過去の喫煙者ではそのリスクは低下したものの、やはり非喫煙者と比べ有意に高かった(男女差なし)」
こともわかりました。
「百害あって一利なし」といわれることの多いタバコについては、
増税対象の一番手に上がるなど喫煙者にとっては今後も厳しい状況が続くことが予想されます。
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