肥満の仕組みや中性脂肪の役割を理解して動脈硬化性疾患を予防!食事療法や運動療法のポイントは?最新の肥満治療薬やさまざまなダイエット方法、動脈硬化を防ぐ意外な食べ物とは?
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美容、健康、その他
最近、肥満についての見解の1つに、
「肥満でも健康なら良い」
という考えが広まる傾向にありましたが、
このほどこの考えを打ち消さんばかりの研究がスウェーデンの大学から発表されました。
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肥満は高血圧症や動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病などの引き金となることはよく知られています。
そして、肥満といえば真っ先に取り上げられるのが「中性脂肪」。
中性脂肪は、人間が活動していく上で重要なエネルギー源ですが、
一方で高くなりすぎると心臓病などが起こりやすくなるので、
健康診断の重要な項目になります。
ここで、肥満の仕組みについて判明していることを簡単に述べます。
哺乳動物には「白色脂肪組織」と「褐色脂肪組織」の2種類の脂肪組織があります。
それぞれの役割としては、
白色脂肪組織はたくさんの中性脂肪を蓄えるエネルギー貯蔵庫、
褐色脂肪組織は、体内の余分なエネルギーを燃やして熱産生を行うエネルギー消費器官です。
褐色脂肪組織での熱産生は、主に交感神経の支配を受けていますが、
近年の研究で、視床下部が交感神経の働きを介して褐色脂肪組織での熱産生を制御していることが判明しています。
すなわち、摂取エネルギーが多くなると、満腹感を引き起こす視床下部の活動が高まり、
同時に交感神経の活動も亢進します。
その結果、交感神経が褐色脂肪組織の細胞内での熱産生を引き起こして、
過剰なエネルギーを消費するというしくみです。
つまり、肥満動物においては、
褐色脂肪組織での熱産生が低下しているためエネルギー消費が少なく、
このことが肥満の発症ならびにその維持に関わっているわけです。
食後は、食物から取り込んだ脂肪や糖質が血液中に入り、
それらを材料として肝臓で中性脂肪が合成されます。
そして、中性脂肪は血液によって全身に運ばれ、
必要な分はエネルギー源となりますが、
余った分は皮下脂肪として蓄積されます。
ここまでは、中性脂肪は特に悪者ではなく、
人間の体に必要なものとして機能しています。
しかし、皮下脂肪や血液中の中性脂肪が「過剰」になると
肥満になったり、糖や脂肪の代謝機能不全が起こったりして、動脈硬化が進行し、
その結果、高血圧・心筋梗塞・糖尿病などの疾患につながることになります。
これらの疾患は運動制限の原因になったり、動脈硬化をさらに進行させたりと悪循環になりやすいので、
これを断ち切るための手段として【食事療法】と【運動療法】が必要になります。
【食事療法】
食べ物の摂り方で中性脂肪は低下し、それによって動脈硬化性疾患(心臓病など)
による死亡リスクも低下することがわかっています。
具体的には以下のような点に注意します。
1)過食をやめ、摂取カロリーを減らす(あなたの標準体重×25~30kcal以下にする)
2)バランス良く栄養を取る(糖質60%、タンパク質15~20%、脂肪20~25%が目安)
3)甘いもの(お菓子やジュースなど)を控える
4)魚介類と植物性タンパクを増やす(動物性タンパクを減らす)
5)油脂は固形の脂を減らし液状の油にする
6)アルコールを減らし、喫煙をやめる
7)食物繊維(野菜、果物、海藻など)や抗酸化物質(ビタミン類を多く含むもの)を取る
【運動療法】
適切な運動を継続することで中性脂肪が低下し、
善玉コレステロール(HDL)が増加することがわかっています。
運動療法のポイントは以下のとおり。
1)運動の種類:激しい筋肉運動ではなく、有酸素運動(ウォーキングや水泳など)を行う
2)運動強度:心拍数が1分間に110~130回になるくらいの強さで行う
3)運動量:1日30~60分の運動を週3回以上行うことを目標にする(最近の研究では、時間のとれないサラリーマンなどは、週3回分の運動量を週1回にまとめて行っても同様の効果が得られるということが分かっています。)
※腰痛や膝痛などがある場合は、運動量の調整が必要です。
4)続けられる形で日常生活の中に運動を組み込む(エレベーターでなく階段を使うなど)
5)運動期間:効果が出始めるまで最低1か月、明らかな効果を実感できるまで3か月は継続する。
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