地中海食は心臓病の予防や認知症の抑制以外に乳がんの予防効果も?最も効果的な地中海食の特徴は?
公開日:
:
美容、健康、その他
現在、日本人の死因の第1位は「がん(悪性新生物)」。
そのがん治療については、
免疫細胞治療や遺伝子治療等の次世代医療が進みつつある一方で、
一部のがんを除き、克服するところまでは至っていないのが実情です。
そのことを象徴するかのように、
がんに罹患した芸能人のことが最近の話題になっています。
特に乳がんは、日本人女性の13~20人に1人の割合で罹患するといわれ、
近年の日本人女性の悪性腫瘍のなかでは最も頻度の高いものとなっています。
ところが、この乳がんの初発予防効果があるとされるものが見つかりました!
それは、『地中海食』!
地中海食とは、オリーブオイルや野菜、穀類やナッツ類を多く含んだ料理で、
すでに心血管疾患の予防や認知機能の低下抑制など
健康上の有用性があることがわかっています。
そして今回、スペインの医療施設で行われた実験で、
乳がんに対する効果が明らかになりました。
実験の内容は、
これまで乳がんにかかったことのない女性4152人を対象に、
①エクストラバージンオリーブオイル(EVOO)の摂取を強化した地中海食(EVOO群)、
②ナッツ類の摂取を強化した地中海食(ナッツ群)、
③単にカロリー(脂質)制限をした食事(対照群)
を摂った3つの場合で、
その後にどれくらいの割合で乳がんが発症するかを調べるというもの。
その結果、
4.8年(中央値)経過後に35例の浸潤性乳がんの発症が確認され、
これは1000患者・年当たりの乳がん発症者の割合でいうと、
対照群の2.9に対し、EVOO群1.1、ナッツ群1.8と低く、
EVOO群では68%のリスク低下ということになりました。
つまり、EVOOを追加した地中海食が、
乳がんの初発予防にかなり有益であるということがわかりました。
ただし今回の実験では、
まだ発症数が少ないことや科学的証明がなされていないことなど、
探索的研究レベルといえるため、今後の科学的な解析が必要と思われます。
テロメアを長くして健康増進や長寿に寄与する『地中海食』についてはコチラ↓↓↓
http://challenge-tt.xsrv.jp/553.html
コーヒーによるがんや糖尿病の予防についてはコチラ↓↓↓
http://challenge-tt.xsrv.jp/1095.html
座っている時間の長さとがん・糖尿病・心臓病のリスクとの関係についてはコチラ↓↓↓
http://challenge-tt.xsrv.jp/821.html
スポンサーリンク
関連記事
-
ナイスガイシンドロームはどんな人がなりやすいか?
『ナイスガイシンドローム』という言葉をご存知でしょうか? 心理療法医のロバート・A・グラバー氏
-
ナイスガイシンドロームを克服するには自分と向き合うことから
前回、日本ではあまり聞き慣れない『ナイスガイシンドローム』についてご紹介しました。 これが長く
-
高度肥満・超肥満の植え込み型装置の驚きべき効果!25%以上の体重減少も
「直近の33年間に肥満人口の比率を下げることに成功した国はない」 といわれるほど、世界中で肥満や体
-
無動力の歩行支援機『アクシブ』!ロボットスーツと比べて実用性あり?その価格は?
噂の『アクシブ』を体験してきました! アクシブとは、 名古屋工業大学の佐野明人教授と今仙技術
-
運動効果、認知機能改善、食事、肥満など高齢社会の間違った知識を変え、新たな情報を取り入れ、常識を更新しつづけよう!
寿命が延び、高齢化という社会現象を向かえた今、 いかにして『健康寿命』を延ばすか というのが誰も
-
日本人が発見!世界的に注目を集める『オレキシン』!ノーベル賞に一番近い『オプトジェネティクス』研究とは?解明が進む睡眠研究の最前線!
人生の3分の1を占めるといわれる『睡眠』。 このとても重要な睡眠に特化した研究施設
-
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は世界的死因の第3位!発症リスクを3分の1低下させる健康的な食事とは?豊富に摂取したい6成分は?
『COPD』という略語をご存じでしょうか? COPDは、『慢性閉塞性肺疾患』という肺気腫や慢性
-
古代インド発祥のヨガで心臓病リスクを改善!有酸素運動と同じ効果の可能性
古代インド発祥の修行法である『ヨガ』は、 健康意識の高い人を中心に世界中に広がっていますが、 そ
-
視覚障害者の点字受験がないのは、政令指定都市では熊本市だけ!
熊本市が身体障害者を対象にした職員採用試験について、視覚障害者による点字受験を認めていないことが明る
-
肥満は伝染する? 同調圧力とは? これからの仲間づくりと関連が?チームアプローチとは?
『肥満は伝染する!』 ということを聞いたことがありますか? 実は、米国の研究者の調査で、