*

日本人が発見!世界的に注目を集める『オレキシン』!ノーベル賞に一番近い『オプトジェネティクス』研究とは?解明が進む睡眠研究の最前線!

公開日: : 美容、健康、その他

人生の3分の1を占めるといわれる『睡眠』

睡眠2

このとても重要な睡眠に特化した研究施設があるのをご存じでしょうか?

【筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構】!!

機構長である柳沢正史氏は、睡眠の世界的権威といわれています。

柳沢氏2

しかし、その世界的権威をもってしても、
「なぜ睡眠が必要か?」
など睡眠機構についてはブラックボックスの状況だといいます。

とは言いつつも、世界的に注目を集める発見もしています。

それは、『オレキシン』!

オレキシンは、脳内の視床下部から分泌される神経伝達物質で、
脳内の覚醒中枢を活性化する働きがあり、
逆にその作用が弱まると相対的に睡眠中枢が強くなるなど、
睡眠・覚醒に深い関わりをもつことがわかっています。

151218_2152~0002

日本人の5人に1人が不眠症といわれ、
実際、睡眠に対して悩みを抱える高齢者は少なくありません。

多くの場合、
「寝床に入っても寝付きが悪い」
「薬を飲まないと眠れない」
「夜中に何度も起きてしまう」
などの症状を訴えます。

高齢者の睡眠

そして、「早く眠らないと・・・」「8時間以上は寝ないと・・・」という先入観から、
必要以上に長く寝床にいることになり、
「眠れない」という不安から、
逆に不眠の悪化を招いていることもあります。

睡眠に関する最近の研究では、
・不眠の不安をなくして寝付きをよくするには、
決まった時間に寝床に入るのではなく、
眠くなってから寝床に入る(眠くなるまでは寝床に入らない)。

・高齢になれば眠れる時間は減っていく
(65歳の平均は約6時間、75歳では5時間半程度)。

などがわかっています。

しかし、高齢者自身は、夜の早い時間から寝床に入り、
長く眠れないのは不眠症や何らかの病気ではないか
と悩んでいることが多いようです。

不眠の症状としては以下のようなものがありますが、
昼・夜どちらにも症状があれば注意が必要で、
場合によっては原因や病状に応じた治療も必要になります。

【夜間の症状】
・寝つきが悪い
・何度も起きる
・熟睡した感じがしない
・いびきをかいたり呼吸が止まったりする

【昼間の症状】
・強い眠気
・記憶力が落ちた
・イライラする
・だるい
・やる気が起きない

例えば、『不眠症』は症状が週3日、3か月以上続く場合に疑われます。

不眠症治療の柱は、「睡眠薬」「睡眠の習慣改善」の2つ。

睡眠薬は大別して4種類あります。

1)ベンゾジアゼピン系
2)メラトニン受容体作動薬
3)非ベンゾジアゼピン系
4)オレキシン受容体拮抗薬

このうち、近年登場した3)非ベンゾジアゼピン系は、
副作用や離脱症状が少ないとされています。

また、従来の睡眠薬は、脳全体の興奮を抑える作用があったのに対し、
4)オレキシン受容体拮抗薬である新薬(スボレキサント)は、
オレキシンによる覚醒信号をブロックすることで自然な眠りが促されるといいます。

睡眠薬は、使い始めて1~2か月で症状が改善し、
場合によっては服用をやめられる人もいますが、
慢性の不眠症に対しては少量の服用を長期間続けることも選択肢の1つになります。

睡眠の習慣改善については、以下のようないくつかのポイントがあります。

【快適に眠るための生活習慣のポイント】

(定期的な運動)
・適度な有酸素運動をする

(寝室の環境)
・音対策として絨毯を敷く
・ドアをきちんと閉め、遮光カーテンを使う
・寝室を快適な温度に保つ

(規則正しい食生活)
・空腹で寝ない(眠る前に軽食を取ると、睡眠の助けになることがあるが、脂っこいものや胃もたれするものは避ける)

(寝床での考え事)
・昼間の悩みを寝床に持って行かない
・翌日の行動の計画は翌日にする

などなど。

これまで睡眠については解明されていないことが多く、
ブラックボックスとさえ言われてきましたが、
オレキシンの発見により多方面への研究が進歩しつつあります。

なかでも、ノーベル賞に一番近い研究との呼び声の高い、
名古屋大学山中章弘教授が研究している
『光遺伝学(オプトジェネティクス)』!

山中教授

光を当てることでオレキシン神経細胞の活動を制御し、
その時の睡眠覚醒状態の変化について明らかにするものです。

光遺伝学の実験

この研究によって、オレキシンをコントロールすることで
睡眠コントロールができるようになる可能性があります。

また、今後のキーワードとして、
・「眠気」
・「睡眠量」
・「睡眠の質の調節」
・「体内時計」
などが挙げられていますが、
これらをコントロールするのは「遺伝子」であることはわかっています。

遺伝子

そして、この遺伝子をさらに解明することで、
個人の適切な睡眠時間がわかるようになるかもしれません。

例えば、体内時計に関わる遺伝子として『時計遺伝子』があり、
1人ひとりの体内時計の周期を測ることができます。

そのことによって、個人の睡眠障害・リズム障害の原因を
精密に診断することができるのです。

このように、私たちにとって欠かせない睡眠について解明が進むことで、
今後は睡眠障害と関連のあるさまざまな疾患の研究に拡がっていくことが期待されます。

睡眠と薄毛・抜け毛との関連についてはコチラ↓↓↓
http://challenge-tt.xsrv.jp/1004.html

睡眠障害とスマホ・ゲーム機・パソコンとの関連についてはコチラ↓↓↓
http://challenge-tt.xsrv.jp/836.html

日本人の睡眠についてはコチラ↓↓↓
http://challenge-tt.xsrv.jp/818.html

脳機能と睡眠の関連についてはコチラ↓↓↓
http://challenge-tt.xsrv.jp/324.html

慢性的な睡眠不足とメンタルの関連についてはコチラ↓↓↓
http://challenge-tt.xsrv.jp/941.html

スポンサーリンク




関連記事

受験シーズンあなたのテンパリ度をチェック!要因は生活習慣と遺伝

若い人たちがよく使う現代用語に、『テンパる』というのがありますね。 『テンパる』とは、もともと

記事を読む

他人事ではない介護保険料の大幅アップ!国民が大賛成する財源確保の方法とは?

先日、2018年4月からの『介護保険料』の見込み額が出ていましたが、 その額に驚きました・・・

記事を読む

やる気やモチベーションを引き出すコツは?しゃべる、手を使う、歩く、簡単な行為で脳のウォーミングアップ

新たな年度がはじまる4月。 学生や社会人の皆さんは、 慣れない環境に適応しようと頑張っている

記事を読む

不良姿勢でのスマホ使用では頚椎に小学生並みの負荷が・・・

前回、スマホやパソコン、ゲーム機から発生する「ブルーライト」が、成人だけでなく小児の頭痛や睡眠障害、

記事を読む

座っている時間が長いと体に悪い?がん、糖尿病、心臓病のリスクが高い?デスクワークが多い人の対策は?

やはり、「座っている時間が長いと体に良くない?」というのは、 どうやら本当のようですね。 以

記事を読む

no image

ナイスガイシンドロームを克服するには自分と向き合うことから

前回、日本ではあまり聞き慣れない『ナイスガイシンドローム』についてご紹介しました。 これが長く

記事を読む

日本肥満症予防協会が2015年1月に設立!40~60歳の日本人男性では30%が肥満!

世界中で増え続けている肥満や体重過多 が大きな社会問題となっていますが、 食生活が欧米化している

記事を読む

『健康社会宣言2015関西』の 内容は? 少子高齢化の日本における医療や介護の課題や対策は?

世界に類を見ない速さで少子高齢化が進む日本は、 ・医療の地域格差 ・少子化対策 ・介護問題

記事を読む

正月太り解消に即効性のあるデトックスダイエット、箸置きダイエット、一日断食など

1月も半ばが過ぎましたが、「正月太り」は解消できましたか? 年末年始はどうしても食べすぎてしま

記事を読む

肥満の仕組みや中性脂肪の役割を理解して動脈硬化性疾患を予防!食事療法や運動療法のポイントは?最新の肥満治療薬やさまざまなダイエット方法、動脈硬化を防ぐ意外な食べ物とは?

最近、肥満についての見解の1つに、 「肥満でも健康なら良い」 という考えが広まる傾向にありました

記事を読む

スポンサーリンク




Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

スポンサーリンク




『eスポーツ』はスポーツか?単なるゲームか?

『eスポーツ』というものを耳にするようになって以来、そのワードに違和

驚異の『山ビジネス』とは?

少し前から1人キャンプで山を楽しむ人が増えていますが、 中には

モデル時代は・・・?でも今や味のある超イケメン俳優に!HEROを超える月9となるか?

2001年1月~3月に放送されたいわゆる「月9ドラマ」が平均視聴率3

新たな大発見!武者返しの機能が?!熊本城は熊本地震でよみがえる!

2016年4月14と16日の2回にわたり、『熊本地震』が発生しました

環太平洋大学に注目!柔道家 古賀稔彦氏の魂を感じる!

先日亡くなった柔道オリンピック金メダリストの古賀稔彦氏が、大学教授だ

→もっと見る

  • まだデータがありません。

PAGE TOP ↑