統合失調症の簡易診断に頭皮の毛根細胞を活用して早期発見・早期治療が可能に!FABP4とは?
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美容、健康、その他
『統合失調症』という病気をご存じですか?
2002年までは、精神分裂病(せいしんぶんれつびょう)と呼ばれていました。
統合失調症は、
脳をはじめとした神経系が障害される慢性の疾患ですが、
発症のメカニズムや根本的な原因は解明されていません。
症状としては、
幻覚や妄想、興奮などの激しい症状のほかに、
意欲の低下や感情の起伏の喪失、
引きこもりなど、多彩な精神症状があります。
これまで私たちは、
統合失調症を「ごく稀にみる特殊な病気」
といった印象を持っていたのではないでしょうか?
ところが、世界各国で行われたさまざまな調査により、
統合失調症の出現頻度は地域や文化による差があまりなく、
およそ100人に1人はかかった体験をもっていることがわかりました。
これは、統合失調症が奇病の類ではなく、
誰しもが体験しうるような病気のひとつであるということです。
この意外に身近な病気について、
理化学研究所脳科学総合研究センターが、ある研究結果を発表しました。
「頭皮の毛根細胞における脂肪酸結合蛋白質4遺伝子(FABP4)の発現が、統合失調症のバイオマーカーとして有効である可能性がある」
というのです。
この研究の優れた点は、
サンプル採取が容易な頭皮の毛根細胞を用いていることです。
統合失調症患者群52人、対照(健康人)群62人を対象にしたこの研究で、
脳のみで発現していると考えられていた遺伝子の多くが、
毛根細胞でも発現していることが確認され、
毛根細胞が脳内の遺伝子発現の状況を反映している可能性があることがわかりました。
そして、統合失調症患者群のFABP4の発現量が、
対照群に比べて約40%低下していたことが判明しました。
さらに、FABP4の発現量の低下は、
年齢、性、体重、食後時間、BMIなど
に影響されないことも明らかになりました。
これにより、毛根細胞におけるFABP4の発現が、
統合失調症のバイオマーカーとして一定の意義があることが示めされたことから、
今後、統合失調症の少なくとも特定の群の早期発見・早期治療に役立つことが期待できます。
また、FABP4は、
これまで代謝性疾患との関連で注目されてきましたが、
今回初めて精神疾患との関連が明らかになったことも、
とても大きな意義があるのではないでしょうか。
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